ニューヨーク・ブルックリンにニューヨーク初の酒蔵「Brooklyn Kura(ブルックリン・クラ)」(68 34th Street)がオープンして3カ月がたった。
同施設はBrian Polen(ブライアン・ポレン)さん、Brandon Doughan(ブランドン・ドーガン)さんによる共同運営。2人は来日中に共通の友人の結婚式を介して出会い、日本酒に魅了されて意気投合。アメリカではまだ日本酒に対する意識が低く、日本酒が醸造酒と蒸留酒であるかも分からない人が多いことにショックを受け、本格的な日本酒をニューヨークで広めたいと同蔵を立ち上げた。
酒造りは科学者であったブライアンさんの知識を生かし、科学的手法を用いて味分析・品質管理を行う。アメリカで作られた米、こうじ、酵母、ブルックリンの水のみで造る。
製造所とは別にタップルームと呼ばれるバーを併設し、製造されたばかりの鮮度のいい酒がバーカウンターで楽しめるようにした。通常日本酒は傷みやすく、おいしく消費できる期間は約1年未満と短く、特に生酒の場合、空輸に時間がかかるため日本で製造された場合アメリカで味わうことが難しい。同店では希少価値の高い生酒「Shiboritate」(14ドル)のほか、「#14」(9ドル)、「Superdry」(11ドル)など、約7種類の日本酒が鮮度を保った状態で味わえる。
酒造りについてもっとアメリカ人に知ってもらいたいと、製造工程や酒のストーリーを記載したパンフレットを店内に設置。現地の人に受け入れられやすいように、のりやそら豆などの日本的なおつまみのほか、酒に合う厳選されたチーズやクラッカーなどの洋風おつまみも用意する。
タップルームは金曜~日曜のみ営業。営業時間は金曜=17時~21時、土曜=13時~21時、日曜=13時~18時。