アメリカでは今年も、サンクスギビングシーズンの恒例となったショッピングデー「ブラックフライデー」を迎えた。
「ブラックフライデー」とは、サンクスギビングデー(11月第4木曜日)翌日の金曜を指し、この日は多くの店舗でセールが開催される。毎年、お買い得な商品を求めて人々が行列を作る様子や、その年のショッピングトレンドが話題となる。
Adobe analyticsの分析によると、今年のアメリカ国内のブラックフライデーの売り上げは好調で、特にオンラインでの売上高は62億ドルと過去最高を記録。前年に比べ23.6%増となり、人々がオンラインで商品を購入する傾向が強まっていることが伺える。オンラインでよく購入されたのは、タブレットやテレビ、おもちゃ、ゲーム機器などだった。Best Black Friday.comによると、アパレルメーカーのH&MやショッピングセンターのCostocoはサンクスギビングシーズンに実店舗を休業するなど、店側もオンラインショップのみでセールを展開する動きが見られた。
加えて、店頭で商品を安く販売するだけでなく、さまざまなサービスをセール価格で提供する動きも広がった。例えば、ミールキットサービス「Home Chef」では、ブラックフライデー当日にセールを実施。週に1度、調理済みの食材とレシピをセットで家庭に届けるサービス(通常は1食分7.99ドル~、45ドル以上の注文でデリバリー料金が無料)を、初回に限り60%引きに値下げした。このようなサブスクリプション(定額制)サービスでのセールは他にも見られ、1食7ドル以下で、多様な飲食店からランチをピックアップできる月額制サービス「MealPal」や、月に1度お薦めの新刊書籍を宅配するサービス「Book of the Month」などでもセールが行われた。
2018年のブラックフライデーは、オンラインでのショッピングやサービスが活況を見せた。これからアメリカではクリスマスシーズンを含めた年末商戦が本格化する。オンラインでの盛り上がりが今後も続くのかが注目される。