前日の大雨が去り、穏やかな晴天に見舞われた2月26日、シンガーソングライターの高橋優さんがニューヨークのソーホー、フラットアイアンなど4カ所でゲリラライブを行った。
高橋さんは、自身の曲で東京メトロのCMソングにもなった「福笑い」の一節「きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」を英語に訳したメッセージ広告を、2月17日付けニューヨークタイムズ紙に掲載。今回の路上ライブは、プロデューサー箭内道彦さん提案により、人種のるつぼ・ニューヨークを舞台に歌で人を笑顔にすることに挑戦した。ライブの模様はUstreamでも配信。世界に向けてメッセージを送った。
12時過ぎにソーホーから始めた路上ライブでは、「私はあなたの笑顔に秘める偉大な力を信じる。だからみんなのために『福笑い』を歌う」と英語で伝え「福笑い」を熱唱。道行く人は立ち止まり高橋さんの曲に耳を傾けた。このほか「8月6日」「素晴らしき日常」などをギター1本で歌い上げた。
フラットアイアンで準備段階から近くのベンチに座り、曲が終わると拍手を送っていたエリー・シュナイダーさん(60代女性)は「とても素晴らしい声を持った人。メッセージも心に響いた。音楽も共通言語」と話していた。
最後の場所となった「自由の女神」が見えるバッテリーパークでは、夕日が光る海を背にライブを開始。観客は30人近くまで増え、手拍子をして楽しむ人、ベンチで寄り添い聴き入るカップルなどさまざま。演奏後には拍手と「アンコール」の声が上がり、高橋さんは「福笑い」を再び熱唱。周辺には多くの笑顔があふれた。
4月20日に新アルバムの発売も決定した高橋さんの今後の活躍に注目が集まる。