ニューヨークを拠点に活動してきたエレクトロニカや実験音楽の作曲家でアーティスト池田亮司さんの巨大インスタレーションが、パーク・アベニュー・アーモリー(Park Avenue Armory)の「ドリルホール(Drill Hall)」(643 Park Avenue, New York)で始まった。
「the transfinite」と題する今回の作品は、「無限概念についてのダイナミックな瞑想(めいそう)」というコンセプトの下、音やカラーコード、ビジュアル化したデータなどを使って制作された巨大インスタレーション。「データがどのように世の中を定義しているのか、データそのものが美しいアートの題材であるという点を2部にわたって探求する」という。
第1部は、高さ約14メートル、幅約18メートルのスクリーンを使い、バーコードのような白と黒の線を投影。これらの線が音と同期し動く仕掛け。その裏側に設置された第2部では、28インチのモニター9台を用い、ヒトゲノムや天文座標などのビジュアル化されたデータを映し出すなど、観客が音とビジュアルによりデータを体感できる空間を作り出す。
会場のアーモリーは、1881年に建設された軍用施設を改修し作られた約5,110平方メートルの巨大展示場。池田さんの作品は同館開館以来3度目の巨大インスタレーションとなる。
28日・29日と6月5日には、同作品から受けたアイデアでアートを作る家族向けワークショップも開く。材料費は5ドル。
開館時間は12時~19時(木曜は21時まで)。月曜休館(5月30日のみ12時~19時)。チケットは、一般=12ドル、シニア・学生=10ドルなど。6月11日まで。