ニューヨーク周辺をメーンとする通勤鉄道会社のロングアイランド鉄道(LIRR)が8月16日、乗車券の車内販売をクレジットカードで受け付ける携帯式発券機を試験導入した。
同社は、ニューヨーク州都市交通局(MTA)の傘下会社として、マンハッタンからその東に位置するロングアイランド各地を結ぶ路線を運営しているアメリカ最大の鉄道会社。
現代のキャッシュレス社会に対応するため、iPhone4の外部機器である「ペイ・セイバー(PaySaber)」を導入し乗車券のクレジット払い、素早い車内発券を可能にした。同サービスはメトロエリアにおいて初の試みで、ロンコンコマ駅からグリーンポート駅区間でのみ試験運用され、8月26日からペンステーション、モントーク駅を結ぶ路線での導入も予定する。
同サービスの目的は車内でのチケット購入の促進ではなく、チケット購入の際に十分な現金を持ち合わせていない乗客向けにスタート。車内で発券した場合最大6.5ドルの追加料金が発生することから、窓口や自動券売機での事前のチケット購入を利用者に促してきたが、チケットを持たずに乗車する客が後を絶たたないことから今回の導入を決めた。
「最近特に若者の間で現金を持ち歩かない人が多く、従来のシステムでは車内発券の際に時間がかかっていた。最新のテクノロジーとスマートフォンを使い新たな進歩と効率性を実現し、より良いサービスを展開していきたい」とヘレーナ・ウィリアムス社長。
ビザ、マスターカード、アメリカン・エキスプレスなど、主要なクレジットカード会社に対応。10月9日まで。