米東海岸で100年ぶりM5.8の大規模地震-原子力発電所が緊急停止

新旧さまざまなビルが立ち並ぶニューヨークの街並み

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 バージニア州で現地時間23日13時51分、リッチモンドの北西約56キロを震源とするM5.8規模の地震が発生した。震源地の深さは約1キロ。

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 バージニアを中心としたニューヨーク、ワシントンD.C.、ボストンなどの東海岸地区でのM6規模の地震は、1897年以来最も強い地震となった。

 同地震による主な影響は、米原子力規制委員会(NRC)が明らかにした情報によると、バージニア州ノース・アナ原子力発電所の原子炉2基が運転を中止。ニューヨークでも、JFK空港の管制塔職員が一時避難し封鎖された。ブルックリン区レッドフックの住宅開発地では、煙突のレンガがビル屋上の給水塔に落ちる被害が確認されたが負傷者は出ていない。

 ニューヨーク経済新聞編集部が入居するビル周辺では、揺れを感じてビルから避難した人や、ニューヨークとニュージャージを結ぶリンカーントンネルで、崩壊を恐れて同トンネルを避けようとする動きが見られ渋滞が発生した。

 「6年前にできたビルで、耐震構造になっているため揺れは若干感じたが怖さも何もない。ただ周辺のビルでは避難もしていて、一時歩道が混雑していた」とタイムズスクエア付近の高層ビルで働くグレッグさん。

 一方、「歩いていたから気付かなかった」「ビルの1階部分にいたため揺れを感じなかった」と話す人もいるなど大事には至らなかったが、マイケル・ブルームバーグ市長は会見で、「未確認の損傷へ注意し、家屋のオーナーは早期確認をするように」と呼び掛けた。

 「北米でもプレートはある。アメリカでも徐々に耐震設備ができているが、古い建物も多いのでもっと強化していくべき。今後起こりうる災害に備え速やかに取り組むべきだ」(グレッグさん)という意見も。

 北米では前日夜にもコロラド州トリニダッド西南西15キロを震源とするM5.3規模の地震も発生しており、今後の動きにも関心が集まる。

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