ニューヨーク市全域をカバーする交通機関、 ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation Authority、以下MTA)がホリデーシーズン限定で1930年代に実際に走っていた地下鉄車両を運行した。通常の車両に混ざって走る「ノスタルジア・トレイン」に、偶然乗り合わせた客も驚いた様子を見せている。
この企画で使用されているのは1930~1970年代のアメリカン・カー・ファウンドリー社の車両で、約30年前に今のステンレス製の列車に変わるまで、ニューヨークの街を走っていたもの。当時では最高水準の設備であったクッション入りの座席やつり革、天井にはファンなどがあり、昔の面影をそのまま残している。車両はそれぞれ違う年代のものを連結しており、その時代に合わせたレトロな広告も乗客を楽しませていた。
MTAが企画した「ノスタルジア・トレイン」は12月の日曜日、10時~17時のみに運行され、正確なダイヤは発表されていない。路線はVラインのクィーンズ・プラザからロウアー・イーストサイド・セカンドアベニューまで。MTA地下鉄部門責任者のスティーブン・フェイルさんは「運良く、タイミングが合えばこのクラシックな車両に出会えますよ」と話す。
MTAでは同じくホリデー企画として1950年代に使用されていた車両を運行する「ビンテージ・バス」も催行している。運行時間はホリデーシーズンが終わるまでの平日10時~14時。
両企画とも乗車料金は通常の$2.25。