米同時多発テロで2001年9月に倒壊した世界貿易センター(WTC)ビル跡地に現在建設中の「One World Trade Center(ワン・ワールドトレードセンター)」(Vesey Street, New York、通称=フリーダムタワー)が4月30日、エンパイアステートビルを抜きニューヨークで最も高い摩天楼に返り咲いた。
ニューヨークで最も高い摩天楼となったワン・ワールドトレードセンター
同ビルではこの日、頂上部分に長さ約8メートルの鋼鉄の柱2本を設置したことで高さが387メートルに到達。ニューヨークで一番の高さを誇っていたエンパイアステートビルより約6メートル高くなった。2014年の完成予定時には104階建て、約540メートルとなり、全米で1位、世界では3位の高層ビルとなる見込み。
ニューヨーク・ニュージャージー港湾局のスコット・レクラー副会長は「ワン・ワールドトレードセンターは単にNY一高い建物であるだけでなく、自由やチャンス、経済的繁栄を象徴する」とコメント。
「完成して一般公開される時には、職場、店舗、飲食の場になるだけでなく、ロウワー・マンハッタンの強い支えとなり、訪れる人々にとって(同ビルの)驚きの復活に息をのむだろう」とエグゼクティブディレクターのパット・フォイさん。
最上階には、自由の女神、ブルックリンブリッジやイーストリバー・ウオーターフロントなどニューヨークの景色を一望できる展望デッキを建設する計画があるほか、90階まではオフィスが入る。
今回NY一の高さになった同ビルを含めた5つのビルと、911メモリアルミュージアムや交通機関のハブ、アートセンターで新WTCを構成する。