ニューヨーク市は、毎年10トンに及ぶ生ごみをリサイクルするために「生ごみ堆肥化プログラム」を導入する準備を進めている。
鶏や魚の骨、パンや野菜の残りなどの食品廃棄物をリサイクルし、肥料やパイオガスなどに利用する方針。導入後は埋め立てコストの年間約1億ドル削減のほか、気候変動の原因となる温室効果ガスの低減が期待されている。
現在はスタテン・アイランドで試験的に同プログラムが実施されており、43%の世帯が生ごみの分別を行うなど、住民の協力が予想以上に得られている。今秋からは実地区域を市内5区へ拡大し、来年には15万世帯が自主的に協力する予定。さらに100以上の高層ビルや600以上の学校も参加していく予定。
現在同プログラムの参加は任意だが、将来的には義務化し、違反者には罰金を科す予定。協力する市民も多い一方で、市民の一人は「リサイクルはいいが、正直面倒くさい。毎回生ごみがでる度にビニール袋を分けるのももったいないし、何よりもアパートやマンションに住んでいる人は各フロアが生ごみ臭くなる気がする。リサイクルすることで住みにくい環境にはなりたくない」と打ち明ける。