マンハッタンのセントラル・パークからブルックリン・ブリッジまでのおよそ11キロメートルを歩行者用に開放する「サマー・ストリート」が8月3日、10日、17日の3回にわたり開催される。
パーク・アベニューを封鎖し、ウオーキングやサイクリングなどができるニューヨーク最長の歩行者天国となる。ルート中5カ所に休憩場所やアクティビティスペースを設け、ロッククライミングやジップラインのほか、スポーツメーカー「Reebok」主催のフィットネスを楽しめる。
今年の目玉は33丁目から40丁目に続く「ボイス・トンネル」。普段は車が走行しているため入れないが、開催日には一般に開放されて歩くことができる。今年は芸術家のRafael Lozano-Hemmerさんとのコラボレーションにより声と光を融合させたアートが楽しめる。トンネル内には特製インターコムが設置され、歩行者が話し掛けると、その声のトーンや早さにより設置された照明器具が光り方を変える。
同イベントは健康的なアクティビティに参加してもらうだけではなく、市民に環境に優しい交通手段を使ってもらおうと始まった。先月にはマイケル・ブルームバーグ市長が健康促進のために、エレベーターより階段を有効利用できるようにビルの建築基準法の変更案を提出。しかし、市の保健局によれば市民の運動量は地下鉄やバスを利用するため他の都市よりは多いものの、目標値の30%にも満たないなどニューヨーカーの健康を不安視する声もある。5月からはバイクシェアサービス「Citi Bike」も始まっており、今後のさらなる健康推奨案の一つとして「サマー・ストリート」開催に注目が集まっている。
開催時間は各日7時~13時。