ブルックリン、アトランティックアベニュー駅構内の乗り換え通路で現在、ブルックリン在住の写真家、ヴァレリー・リッツォさんによる写真展「Grown in Brooklyn」が開催されている。
テーマは、地元ブルックリンの農場で栽培される新鮮でヘルシーな「地元野菜」の数々。健康志向が叫ばれ新鮮な食材を求める声が多い昨今、地元産食材への注目度はますます高まりを見せる。
今回の展示は、米写真メーカー・コダック社の支援を受けて実現。ヴァレリー・リッツォさんは、昨年1年間をこれらの撮影に費やした。
もともとヴァレリーさんは「食」をテーマとした作品を多く制作し、加えてブルックリンという土地にも大きなこだわりを持っている。ブルックリンで行われている「都市農業」を多くの人に知ってもらい、より多くの興味を抱いてもらうこと今回の写真展のコンセプトに据えた。アトランティックアベニュー駅のように、日々膨大な人が行き来する場所で写真を展示することは、「都市農業」に関心を向けさせる機会となる。
「駅構内でこのような展示を見たのは初めて。イメージが明るくなっていい。私もナチュラル志向なので、こうした写真には引かれる。あまり地元野菜について知らなかったが、興味のある人は多いと思うので、もっと増えるといい」と、同駅を利用するメアリー・マカフィーさん。マンハッタン在住のブレイズ・ネルソンさんは「面白い試み。鮮やかな写真でとてもいい。ブルックリン在住ではないが、応援したいし興味がある」と話す。
今回撮影に使われた場所は、グリーンポイントにある農場やデカラブマーケットにあるジュースバーなど。収穫された新鮮な野菜や生産者の笑顔が、駅構内に自然で明るい彩を添えている。
写真展示は2012年12月末まで。