MTA(ニューヨーク都市圏交通公社)は9月14日、地下鉄やバスに乗車する際に、マスクやフェイスカバーを着用しておらず注意しても着用を拒否した場合、50ドル(約5300円)の罰金を課すルールを導入すると発表した。
4月中旬よりMTAは地下鉄やバスに乗車する際は、マスクやフェイスカバーの着用を義務化し、必ず着用するよう乗客に呼びかけてきた。地下鉄駅構内や車両内には、マスクやフェイスカバーの正しい着用を促すポスターが掲示され、個人防護具が購入できる自動販売機が設置されているほか、無料でマスク配布も行っている。
こうした呼びかけにより、公共交通機関を利用する9割ほどの乗客がマスクを着用しているものの、全員に至らず着用している乗客よりクレームが発生していた。あわせて、ニューヨーク市内のレストランでの屋内飲食が9月30日から開始することから、さらに公共交通機関利用の利用者上昇が見込まれており、早急に解決することが求められていた。
MTA会長のパット・フォイさんは「まずはマスクの無着用を注意がけをし、所持していない場合、駅ブースで無料マスクを取りに行くか、無料でマスクを配布する。それでもマスクを着用断固拒否する場合のみ罰金される。あくまでも収益目的ではなく公衆衛生のため実施している。執行官(MTA警察とニューヨーク市警察)からの罰金は最終手段」と話す。
MTAバスや電車だけではなく、LIRR(ロングアイランド鉄道)とメトロノース鉄道 にも導入予定。コロナウィルスにより公共交通機関職員も多大なる被害を受けていることから乗客全員がマスクやフェイスカバーを快く着用して安全に利用することが求められている。